猫の食事

◆年齢、種類、猫に合ったキャットフードを選ぼう

キャットフード売り場にいくと、さまざまな商品が売られています。

子猫用、成猫用、高齢猫用など、年齢によってわけられていることに気がついている人も多いですよね。

その時の猫の年齢、味の好みなどに合わせて美味しいキャットフードをあげましょう!

年齢にあわせて、愛猫にあったフードを探そう

猫にも好みがあり、特定のフードしか食べない子もいれば、なんでも残さずぺろりとたいらげる子もいます。猫を飼い始めたら、まずはその猫にあうフード探しをしましょう。

健康面で問題がなければ、総合栄養食(これと水さえあれば、必要な栄養を補えるようにバランスよく配合されているフードのこと)を選びます。

そのほかには一般食(人間でいうところの間食のようなもの)、療養食(病気のある猫のためのフード)などがあります。

通常は商品パッケージに表記されていますから、それを頼りにフードを探しましょう。

また、年齢によって必要なカロリーが異なるため、同じ商品でも年齢別にいくつか分けられているものもあります。愛猫の年齢に合わせたフードを選びましょう。

年齢がわからない場合は、一般成猫向け(1~7歳位)のものでOKです。

~1歳まで  仔猫用 キトン、キトゥンなどと書かれています。育ち盛りで基本的に高カロリーなので、授乳時用も兼ねている場合があります。
1~7歳まで 一般成猫用 アダルト向け。
7~12歳まで 老猫用  シニア向け。
12歳以上~ 超老猫用 ハイシニア向け。15歳位が目安になっているものもあります。

子猫期 0~12ヶ月

この時期に身体を作り終えるため、大量のエネルギーや栄養素が必要になります。

そのため、子猫用のフードを成猫に与えると太ってしまいますし、成猫用のフードでは、子猫がうまく育ちません。子猫には、きちんと子猫用のエサを与えてください。

成猫と子猫を一緒に飼っているご家庭では、お互いのエサを間違って食べないように、エサやりに注意が必要です。

生後3週間くらいから離乳が始まり、そこから離乳食を経て、子猫用フードを食べるようになります。

この時期にきちんと栄養を摂ることができたかどうかで、体格やスタミナ、免疫力などに差が出るので、とても重要です。

品種によっても差はありますが、猫の成長は4ヶ月をすぎると徐々に緩やかになっていきます。その頃にはほとんど大人と変わらない体つきになるのです。

成長具合をよくみて、エサのやりすぎには注意するようにしましょう。

一般的に、4ヶ月からは130kcal×体重kg、6ヶ月をすぎた頃からは100kcal×体重kgくらいが適切だと言われています。

成猫期 1~6歳

猫の食事はたんぱく質が中心です。エネルギーもたんぱく質を分解することにより得ています。そのため、炭水化物をまったく食べなくても猫は生きていけます。

総合栄養食を中心に、たまに嗜好を満たすために猫用おやつを与えるくらいがちょうどいいでしょう。

一日の内に猫が食べられる食事の量は限られています。おやつのあげすぎや、人の食事を与えるなどすると、栄養バランスが崩れ、病気の原因となりますから気をつけてください。

活動的な猫、おとなしい猫、妊娠中の猫、去勢・避妊手術をした猫によって、必要なカロリーはかわってきます。

健康診断のときなどに、獣医さんにエサのやり方についてアドバイスを求めてみると、自分の猫にあった量がわかりますよ。

とくに去勢・避妊手術をした猫は太りやすい傾向にあるので、エサやおやつの与えすぎには注意してください。

高齢猫期 7歳以上

運動量が減りはじめ、病気にかかりやすくなる頃です。7~9歳がもっとも肥満になりやすい時期だと言われています。

太らないようにしつつ、免疫力を下げない食事が必要となってきます。筋肉の衰えを防ぐために高たんぱく質である必要もあります。

猫は7歳ではまだまだ見た目に変化が見られません。うちの子はまだ若々しいから成猫用のエサで十分などと、勝手に判断しないようにしましょう。

病気が増える時期なので、きちんと健康診断を行い、エサについても獣医さんにアドバイスを求めましょう。

持病があるなら、それに適した食事が必要となります。

最近では、猫の高齢化も進み、それによって7~9歳用、10~13歳用、15歳用、18歳用と、さらに細かくわけてエサが売られるようになってきました。

飼っている猫の年齢に合わせて、そのつどエサを切り替えていくといいでしょう。

基本をおさえたら、次は悩み解決向けのフードを

上記で基本となる総合栄養食が見つかれば、しばらくはそれで様子を見ましょう。お試し用の少量パックで売られているものもあるので、それらを試してみるのもいいですね。

ある程度慣れてきたら「もう少し安価なのが欲しい」「排せつ物の臭いが気になる」「粒が大きい方が食べやすそう」など、少しずつ気になることが出てくるはずです。

そのため、違うフードも試していくといいでしょう。

キャットフードのコーナーに行くと、本当にいろんな種類のものが置かれていて驚きますよね。おやつ以外のものは、ドライフードとウエットフードに分けられます。

ウェットとドライ、どっちがいいの?

猫のフードは、ウェットフード(シーチキンのようなものやペースト状のもの)と、ドライフード(乾燥させた固形のもの)の大きく2種類に分類されます。

どちらを選んでもかまいませんが、まだ仔猫でドライフードが食べづらい、老猫で歯が弱いといった場合にはウェット、安価で保管しやすく歯に歯垢がつきづらいものがいい場合はドライがいいでしょう。

朝はドライで夜はウェット、週末だけウェットといったようにメリハリをつけるのもオススメ。

ウェットの方がニオイが強いので食欲をかきたてやすいですが、歯周病が気になるならドライの方がいいでしょう。

基本となるフードを見つけつつ、いろいろ試してあげたほうが、グルメな猫ほど楽しみが増えて良く食べてくれることもあります。

セールなどを上手に利用し愛猫の好みのフードを見つけてみてくださいね。

ドライフードのメリット、デメリット

噛んだときに出る音から、猫を飼っている人の間ではカリカリなどと呼ばれています。

水分含有量が10%以下のものをいいます。

メリット

  • 栄養バランスに優れています。
  • ほとんどのドライフードは、それだけで必要な栄養をすべて摂取することができる総合栄養食です。
  • 乾燥しているため保存性にすぐれ、開封後もきちんと保管すれば1ヶ月は持ちます。
  • 大きな袋で売られているものもあるため、食事代がウエットフードよりも安くおさえられます。
  • 粒状で乾燥しているため、すくって皿に盛るだけなので与えやすいです。硬いものを噛むことにより、歯石予防になります。

デメリット

  • 水分量が低いため、きちんと水分補給しなければいけません。
  • 硬いので、子猫や老猫、病気や怪我で衰弱している猫は食べにくいです。
  • きちんと保存しないと酸化してしまいます。
  • 穀物などが使用されているため、炭水化物の量が多いです。

ウエットフードのメリット、デメリット

趣向を凝らした味付けのものが豊富で、缶詰やパウチに入って売られていることが多いです。

メリット

  • 水分量が多いため、水を飲まなくてもある程度水分を補給できる。
  • 缶詰タイプは開封しなければ長期保存が可能。
  • さまざまな味があり、喜んで食べる猫が多い。
  • ドライフードより高タンパクで、炭水化物が少ない。
  • やわらかいので、子猫や老猫、病気のときでも食べやすい。

デメリット

  • 保存がきかず、一度開封したものは冷蔵庫で保管しなければならない。
  • 皿に盛ったものは腐敗しやすいので、長く置いておけない。
  • 総合栄養食のものもあるが、栄養素が足りていない一般食のものもある。
  • ドライフードと比べると割高。
  • やわらかいため、歯に歯石がつきやすい。

いかがでしたか。このようにどちらのフードにも、メリットもデメリットの両方が存在します。よって、どちらの食事のほうがより優れているというものではありません。

できれば、ドライフードもウエットフードもおり交ぜてあげたほうが、それぞれのいいところをどちらも得ることができます。

とはいえ、食事には好みがあり、猫は食にうるさい子が多いです。

猫によっては、ドライフードしか食べない子、ウエットフードしか食べない子というもの存在します。さらには、ドライフードの中でもこのメーカーのものしか食べないという子もいます。

そういうときには、上で紹介したメリット、デメリットを思い出し、たっぷり水を飲ませたり、歯石がつかないように歯磨きするなど、食事にあったフォローをしてあげてください。

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